ブラームス『ジプシーの歌』の楽しみ方

 17日の『愛とロマンへの旅』コンサートのアンケートに、「ジプシーの歌は、歌詞の意味が分からなかった」「日本語で歌って欲しかった」との意見がいくつか寄せられました。
ちょっと待った~っ!

 ピアノ曲にしろ、シンフォニーにしろ、器楽の曲には言葉なんて付いていないじゃありませんか。題名さえ「交響曲第○番」とか「ピアノトリオ第○番」とか味気ないものが多い・・・それでも聴く時は「音」を「楽」しんでますよね。
 原語の歌を聴く時も同じだと思います。そりゃあ、意味が分かったらまた違った聴き方が出来るかもしれませんが、様々な言葉の変化を音色の多彩さだと思って自分なりの空想の世界を広げて楽しむ、こんな聴き方も素敵だと思いませんか?

 『ジプシーの歌』全8曲は、ハンガリーのジプシーたちに伝わる独特のメロディーとリズムに影響を受けたブラームスが55歳の時に作曲した歌曲集です。
内容は、と言えば「恋人のここが好き」だの、「失恋して川のほとりで泣いている」だの、たいして深刻でないものばかり・・・茶の湯や俳句的な“ワビ”“サビ”なんてこれっぽっちもありません。また、オペラのようなストーリー展開もありません。
そんな曲だからこそ、単純に「音」を「楽」しんでみてはいかが?・・・と、コンサートが終わってしまってから言ってももう遅い!?

 ところで、“たいして深刻でない”歌詞の中に、♪~「ケチュケメートには可愛い娘がたくさんいるよ、さあ、行って花嫁を探そう!」というクダリがあります。ケチュケメートはハンガリー大草原の中にある美しい村だそうです。私は行ったことが無いので、代わりにハンガリー中部の小さな村、ホーロックーに住むバローツ人のオバちゃんと撮ったお気に入りの1枚をどうぞ。
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同じハンガリーに住む少数民族でも、“ジプシー”というと憂いを帯びたエキゾチックなイメージですが、この“バローツ”のオバちゃんは明るくて気さくな愛すべきオバちゃんでした。
そして、ここホーロックーはとても小さい村、しかも目につくのはオバちゃんばかりなので“花嫁”はそう簡単には見つかりそうもありません。
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by izumihitori | 2011-09-26 00:35 | 歌・音楽